新型コロナウィルスの影響で、営業自粛であったり休業要請が出されたりして、商売人は頭を抱えているのが現状です。先日は正規社員さんの給料を補填してくれる「雇用調整助成金」の申請に際し、必要となる関係書類について記入方法をまとめてみました。今回はパート・アルバイトさんも対象に申請できることがけっていしましたので、申請の仕方についてまとめてみました。
正規社員(雇用保険被保険者)についての申請方法については、前回の記事を参考にしてください。(詳細はコチラ)今回は大切なパート・アルバイトさんにも助成金が出ることが決定したので、申請について解説していきます。前回の資料とダブるものもありますが「正社員以外」という別申請としてご用意してください。
パート・アルバイトさんの存在は経営していく上で、とても重要な存在です。またパート・アルバイトさんも「生活」が困窮していると思われますので、一刻も早く申請を済ませ、助成金を頂いてパート・アルバイトさんにも支給してあげなければなりません。一緒に頑張っていきましょう。
雇用調整助成金とは
新型コロナウィルスの感染拡大防止のため、事業の縮小を余儀なくされた事業主が、労働者に対して一時的に休業や勤務時間の短縮によって、雇用の維持を図った場合に、休業手当や賃金の一部を助成するものです。
つまり、事業主の判断で休業したことで賃金が支払われないと、従業員さんの生活に支障をきたすため、休業手当や賃金を助成することで、従業員さんの雇用を継続できるようにするためです。
申請までの流れ
正規社員の時の申請をしていれば、ほぼ同じなので難しくはないでしょう。パート・アルバイトさんだけで運営されている企業さんは、前回の申請方法も参考にしながら資料作成してください。⇨正規社員分の申請方法
(1)休業の計画と労使協定
〇休業等実施計画(変更)届
〇雇用調整事業所の事業活動の状況に関する申出書
【添付書類】売上管理表(台帳)
〇休業協定書
【添付書類】従業員名簿
(2)休業の実施
〇支給要件確認申立書・役員等一覧
〇(休業等)支給申請書
〇労働・休日の実績に関する書類
【添付書類】出勤簿、タイムカードなど
〇休業手当・賃金の実績に関する書類
【添付書類】賃金台帳
これに付随して参考資料の準備も必要です。これらを全て揃えて申請の手続きに行くことになります。
書類作成の注意点
休業等実施計画(変更)届 様式第1号(1)
休業を丸で囲み、提出日、事業主住所・名称・氏名を記入して印鑑を押す。労働局長は各都道府県、公共職業安定所は管轄地名を記入する。資本金と従業員数を記入し、事業の種類を選ぶ。
対象期間は最大1年間計画できますので、1年間にしておきましょう。事業所名称、労働保険番号、雇用保険事業所番号、所在地、担当者氏名の情報も漏れなく記入します。
判定基礎期間は給与の〆の期間です。休業予定日は休業する日を全て記入します。定休日があれば除きます。休業する従業員数、休業する日数を記入します。
雇用調整事業所の事業活動の状況に関する申出書 様式第1号(2)
A 判定期間の指標は対象月の売上を記入します。B Aに対応する期間の指標は前年度の売上を記入します。C は計算式に従って算出して記入します。
添付書類には売上管理表(台帳)と記入しておきます。減に至った理由は項目4が「はい」、他の項目は「いいえ」を丸で囲みます。事業内容の詳細云々は適当に記入してね。
休業協定書
参考書式⇨『3休業協定書(例)』
支給要件確認申立書・役員等一覧 様式第3号
法人名、法人番号、事業所名称、雇用保険適用事業所番号を記入します。4~11については「いいえ」、12~15については「はい」、16及び18も「はい」を丸で囲む。次頁も日付、管轄地、事業主を記入し印鑑を押します。
役員等一覧も記入します。
休業実績一覧表 様式第1号(3)・様式第2号(3)
休業にチェックを入れ、判定基礎期間を入力します。従業員名を入力します。③月間所定労働日数、その内④全日休業日数が何日あったのか、⑤短時間休業が何時間休業したのかを入力します。
パート・アルバイトさんにおいては、シフト制が多いので各従業員さん毎に変わっていると思います。面倒でも各従業員さん毎に、シフト予定から日数と時間数を出してください。
10名を超える雇用があれば数枚になります。※の合計は最後にまとめて入力します。⑧代表的な1日の所定労働時間はパート・アルバイトさん全体の平均労働時間、⑪に対象人数を入力します。ページの明記も入力します。
日付、事業主、雇用保険適用事業所番号を入力し印鑑を押します。休業協定書の代表従業員の氏名の入力し印鑑を押します。
ここからの資料は、ピンクの枠に入力すると、自動計算してくれます。
日付、事業主を入力し印鑑を押します。管轄地も入力します。
名称、事業所番号、労働保険番号を入力し、所在地を入力します。担当者、賃金締切日、人数、事業の種類を入力します。
月間所定労働延日数は、前頁⑤から転記して入力します。
支給された助成金が振り込まれる金融機関の口座情報を入力し、判定基準期間を入力します。
この資料も、ピンクの枠に入力すると、自動計算してくれます。
支給申請書 様式第2号(2)
パート・アルバイトさんの申請には、もう一つの支給申請書があります。休業協定書において支給率が100%でない場合は【様式第2号(2)拡充1】、支給率100%であれば【様式第2号(2)拡充2】を作成してください。
事業所名、事業所番号を入力します。(1)休業期間中に支払われた総支給額を入力します。(2)には前頁の「休業実績一覧表」の ⑩ を転記して入力します。(3)は支給率を入力します。(4)も前頁の「休業実績一覧表」の ⑧ を転記して入力します。
これで作業完了です、お疲れ様でした。
さいごに
厚生労働省のページからダウンロードできる書類はパソコン上で入力しちゃいましょう。今回は【雇用保険被保険者以外】の書式です。⇨ダウンロードはコチラ
前回もお話ししましたが、混雑を避けて申請することをオススメします。完璧な資料を作成して『郵送』、もしくは16時前後の空いている時間帯を狙って提出してください。
【P/A対象雇用調整助成金】申請に必要な提出書類(チェック用)
□休業等実施計画(変更)届 □事業活動の状況に関する申告書
□休業協定書の写し □売上管理表(対象月)の写し
□売上管理表(前年同月)の写し □営業カレンダー(今年分・昨年分)
□支給要件確認申出書 □役員等一覧
□休業実績一覧表 □支給申請書
□出勤簿(シフト表)の写し □賃金台帳(対象月)の写し
□賃金台帳(対象月の前3カ月分)の写し
※赤字の書類はダウンロードしてパソコン上で入力可
※青字の書類は雇用保険被保険者(正規社員)の分で提出してあれば不要